Rosetta Stoneは究極のネット教材?(3)

ロゼッタストーン

ある意味、現時点で究極のネット教材とも思える「ロゼッタストーン」(RosettaStone)。日本人にとっての母国語である日本語を介さず、絵(写真・動画)と音声だけで、外国語会話を身につけようというネット教材です。今回はその長所vs.短所を見ていきたいと思います。

会話スキルvs.試験対策

ロゼッタストーンは、まるで赤ちゃんが言葉を覚えるかのごとく、様々なシーンを見ながら、徐々に語学を習得していきます。その対象となる言語を全く知らなくても、写真等を見ながらその “言葉” に慣れていきます。ロゼッタストーンは外国語の会話能力習得における王道と言えましょう。

ただ試験対策となると、効果は限定的でしょう。一応、文法も学びますが、あくまで会話に有用な文法です。会話能力アップが目的なので、例えば英語ならTOEIC試験にダイレクトに対応しているかと問われると、「No」です。また、ロゼッタストーンで英文メールがすばらしく上手く書けるようになる・・・わけではありません。

ゲーム感覚vs.物足りない(?)

ロゼッタストーンは語学の勉強を楽しんで行えるように、ゲーム感覚で学べるようなプログラムになっています。ロールプレイングゲーム的なスタイルも用意されています。実践的な会話能力を楽しく学ぼうという主旨でしょう。

ただその外国語の中上級者ですと、やや物足りない印象です。英語ですとTOEIC500点以上の方からは、ちょっとやさし過ぎるみたいな意見も聞かれます。まぁ、TOEIC900点レベルの上級者でも、ロゼッタストーンの終盤コース(上級レベル)だとナカナカ難しく、歯ごたえがあるそうですが・・・。

アメリカ英語vs.イギリス英語

ロゼッタストーンでは英語の場合、アメリカ英語とイギリス英語の2パターンがあります。2つは別々のコースですね。ロゼッタストーンは米国生まれなので、やはりアメリカ英語版の方が充実しているようです。何が充実しているかというと、ネイティブ講師とのオンラインレッスンです。

講師の数がかなり違うみたいで、アメリカ版はいろいろな講師から指導を受けられるそうです。対するイギリス版はほとんど同じ講師からのレッスンになるらしい。特に大きな理由が無ければ、アメリカ版【英語(アメリカ)】を選んだほうが無難かもしれません。

ロゼッタストーン

外国語をイチから会話形式で学ぶには、やはりロゼッタストーンがイチオシです。少し高額にも見えますが、例えば駅前の外国語スクールに通うことを考えれば、価格もリーズナブルです。

一流企業も採用

資格試験や入学試験の対策となれば話は別ですが、外国語の “会話” を自然に習得したいのなら、ロゼッタストーンが検討されるべきでしょう。実際、トヨタ自動車やANA(全日本空輸)、KDDI、資生堂、ソニー、野村證券、三菱地所などそうそうたる一流企業が、ロゼッタストーンのトレーニングを導入しています。ロゼッタストーンの実績(ロゼッタストーンのサイト)より

その国に住んでしまえ

「外国語を身につける一番の近道は、実際にその国に住んでしまうことだ。」ロゼッタストーン誕生秘話(ロゼッタストーンのサイト)より

これはロゼッタストーン創業者のアレン・ストルファス氏の言葉です。彼のロシア語勉強の “挫折” とドイツ在住の “経験” がミックスされ、このシンプルな結論に至ったそうです。何事も挫折とか困ったときに、良い知恵は出るものですね。

従って、ロゼッタストーンではコンピューター上であたかも海外生活、あるいは留学生活を送っているかのごとく、その語学プログラムは進んでいきます。やはりこれはある意味、外国語 “会話” 学習の王道を行っていると思います。「外国語を身につけるには、その国に住んでしまえ。」ですからね。

※参考資料:
Rosetta Stoneは究極のネット教材?、ネット塾ジャーナル、2013年01月21日
Rosetta Stoneは究極のネット教材?(2)、ネット塾ジャーナル、2013年01月29日

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