心理的な下方硬直性

最近思っているのですが、世に出ている事件や事故の多くが、「心理的な下方硬直性」が原因、とまでは言わないが、背景にはシッカリあるのではないかと思うようになりました。

心理的な下方硬直性とは、生活のレベルを下げることができないなどの心理状態が挙げられるでしょう。例えば高齢者が車の運転免許を返納しようかと思っても、車がないと生活が不便になるのが予想されるので、返納をためらう。しかしながら、それで大きな自動車事故を引き起こしてしまうことがあるのです。

このように心理的な下方硬直性が、多くの事件や事故の原因になる可能性があります。これはある意味、人々が社会生活を長らく送っていたために、自分が本来持っている感覚や知覚(動物的なカン?)を素直に信じられなくなり、本能的に感じている警告や危険情報を無意識に排除し、結果として不適切な行動を取るパターンかと思う。

正常性バイアスなどとも関係しているでしょう。大地震が来る、来ると言われて、実際そのように感じても、まぁ当面は大丈夫でしょう・・・なんて安易に思っちゃいますよね。

心の枠を取り払う

行き不透明な現代において、しかも少子高齢化で人口減少している老大国ニッポンにおいて、このような「心理的な下方硬直性」を持っていると、不必要に自分を苦しめ、家族を苦しめ、会社を苦しめ、組織を苦しめる気がします。状況に応じて、人々は心の枠を意識的に取り払う必要があります。

現代の学校教育などでも「心理的な下方硬直性」の弊害を意識して、柔軟性をもたせた教育プログラムを考えていくことが重要ではないかと考えます。

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