関先生の大ヒット本.高校生も十分読めるけど,ターゲットとしては大人なのかな??英語をやり直したいけど何から読もうかと悩んでる人はまず初めの1冊にどうぞ.
※世界一わかりやすい英文法の授業 関 正生 感想・レビュー 1ページ目、読書メーター、Yoshihiro KONISHI、2014年07月13日、引用
もやもやした英語“疑念”が晴れる
実は先日、世界一わかりやすい英語の授業3 [DVD]を見たのですが、相変わらず関正生先生はすごいね。オンライン予備校(ネット塾)の受験サプリでもこんな感じなのかなぁ・・・。彼の授業を受けると、もやもやした英語に関する疑念が晴れる感じで、スッキリします。英語の本質をとらえて、かつ、英語学習者の心をとらえている、と思う。
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今回はto不定詞と動名詞の解説でした。この2つは双子のように似通っているが、性格は全然違うとのこと。不定詞は「明るい、前向き」で、動名詞は「暗い、後ろ向き」の性格だそうです。不定詞は「未来」志向で、動名詞は「過去」志向。だから、不定詞で「これから~する」と訳せば、大概意味は取れてしまう。なるほど。
関先生の話を聞いて、私の解釈では、to不定詞は「イケイケドンドンの矢印」で、動名詞は「頭の中でぐるぐる考えてる」イメージです。私は勝手にto不定詞=“いつやるか、今でしょ”不定詞と命名(?)しました。動名詞は関先生の説明の一部をとって、ズバリ「ぐるぐる」動名詞と受け取っています。
イメージが大切
近年はたまに言われることですが、語学は「イメージ」が大切です。英語なら英語という言語は、近代英語だけとっても西暦1500年以降のイングランドおよびイギリスにそのルーツがあるわけで、その歴史や文化背景の「イメージ」と「英語」は切っても切り離せない。
さらに、語学にはイメージが大事で、翻訳系学習が最適ではないのは、そもそも英語と日本語に共通するバックグラウンドがあまり無いからです。英語と日本語との隔たりは、日本語とアラビア語とのそれと同等以上だそうです。それほど、英語と日本語は言語体系(そして文化背景)が異なる。
やはり、英文和訳・和文英訳を中心にした翻訳系の学習は、難しい。困難を伴う。そして、さらには間違った理解を進める可能性もあります。言語体系と文化背景が相当隔たりがある二者なので、仕方がないのですが・・・。ですから、語学とりわけ英語の勉強には、イメージ学習が必要なのです。
日本語に翻訳しない
イメージ学習といえば、なんといってもロゼッタストーン(RosettaStone)。言わずと知れたイメージ語学学習の老舗です。このネット塾ジャーナルでも「Rosetta Stoneは究極のネット教材?(3)」等で、何度も紹介しました。文字通り、写真(イメージ)から語学を習得する学習プログラムです。
(ロゼッタストーンの特長は)日本語に翻訳しない。まるで海外で語学を習得するように、日本語に訳さず、外国語のまま理解し、外国語のまま考えるトレーニング方法です。
※RosettaStone APAC オンラインストア、引用
「外国語を身につける一番の近道は、実際にその国に住んでしまうことだ」。これは、ロゼッタストーン創業者のアレン・ストルファス氏の言葉です。彼のロシア語勉強の “挫折” とドイツ在住の “経験” がミックスされ、このようなシンプルな考えに至ったそうです。その思想がロゼッタストーンのアプリケーション(ソフトウェア)に反映されています。
歴史・文化背景も重要
上記でも触れましたが、英語学習は単にイメージによる理解だけでなく、その歴史や文化背景の把握も重要です。英国にしろ米国にしろ、極東の島国である日本とは、全く違った文化を培ってきています。英語を勉強する上で、どうしてもそのあたりの知識をザックリでも把握しておきたい。これも基本でしょう。
関先生の真骨頂は、そこにあります。彼の「英語」という言語研究から、彼はイングランドを中心とした英語の持つ歴史・ルーツ・文化背景にも詳しい。つまり、英国・米国・英語圏文化への造詣が深いわけです。ときには英語のネイティブでも普通知らない(と思われる)知識を、授業でチラッと話されます。この辺りも、関先生の授業は「一見の価値あり」ですね。
※写真: ロバート・キャンベル氏、東京大学大学院教授、2010年姫路文学館夏季大学、引用
まぁ、日本語(学習)でも同じパターンがあります。例えば、ロバート・キャンベルさんですが、日本語・日本文化への造詣がすこぶる深い。私のような一般の日本人(日本語ネイティブ)でも知らないようなことを、非常によくご存知です。なんといってもハーバード大学大学院から東京大学大学院教授ですからね。とりわけ江戸中期から明治にかけての文学・芸術に関しては、間違いなくオーソリティーの一人でしょう。
暗記不要? いや基礎部分は・・・
ただ個人的には、ちょっと怖いのが、英語学習には「暗記不要?」と勘違いされてしまうこと。実際には、語学はやはりスポーツと一緒で、ある程度の「暗記」は必須です。当たり前の話です。日本語でも同じですよね。・・・そうだ! オイラはあまり漢字が書けない日本人なのです。恥ずかしい。
ただ、関先生が言いたいのは、こうです。“イメージ暗記”というか、「語学センスを磨く」というか、英語の持つコアな部分の理解と暗記はしっかりやりましょう。でも、無理やり英語を日本語に当てはめるような「語呂合わせ的な暗記」は、英語をセンスを破壊する(?)ので、やめましょう。こんな意見です。
だから逆説的ですが、関先生の授業を受ける際、最低限の英語の基礎を身につけている必要があります。あくまで中学英語レベルで十分だと思いますが、中学2年生くらいの英語はきちんとわかっている必要があります。私は彼のDVDを視聴して、そう感じました。
つまり、多少なりとも英語学習に親しんだ層、たとえば中学2~3年生や高校生、あるいは社会人が、「関正生の世界一わかりやすい授業」のターゲットになりうると感じました。言い換えると、彼ら・彼女らなら、関先生の教えは効率的というか、腹に落ちる感じで伝わります。つまり例えるなら、もしあなたの子どもが野球に興味を持っても、普通のキャッチボールもできずに、少年野球教室には行ってはいけないのです。
※参考資料:
・カリスマ英語講師「関正生」先生で英語を勉強する!、NAVER まとめ
・現在完了形にまつわる2人の先生の発言、リアルETの英語学習 高校入試&TOEIC/ウェブリブログ、2012年07月02日
・関正生/世界一わかりやすい 英文法の授業2 chapter 2「現在完了形」、30代からの英語再チャレンジ奮闘記(おとなの基礎英語 etc)、2013年01月05日
・英語、Wikipedia、最終更新2014年10月18日
・近代英語、Wikipedia、最終更新2013年10月30日
・ウェストミンスター、Wikipedia、最終更新2014年05月04日
・Rosetta Stoneは究極のネット教材?(3)、ネット塾ジャーナル、2013年11月17日
・ロバート・キャンベル、Wikipedia、最終更新2013年06月18日