使える!数学

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英語より必要になる数学の論理力

・・・21世紀は、科学技術とビジネスの間にあるコミュニケーションギャップをどう埋めるかが、経済の主戦場になるでしょう。創業から金融工学まで、あらゆるイノベーションを起こすためには、文系理系を問わずそうした能力が必要なのは間違いありません。

そして、流暢な英語を話せるだけでは、国際的な競争を生き抜けるわけでも、尊敬を集められるわけでもありません。そこで語られているのは、実は数学をベースにした「科学技術言語」なのです。

週刊ダイヤモンド 2016年 1/23 号 [雑誌] (使える! 数学)、33-34頁

「数学ってなんの役に立つの?」とうそぶいていたワタクシ=文系人間には、数学を学校で学んでいても苦痛と疑問でしかなかった・・・。この数学に関する “根源的” な疑問に、一橋大学法学部出身の数学者である新井紀子氏はこう応えている。それは「数学は言葉」であり、数学を知ることはこれからの時代を「生き抜く秘訣」でさえあると。

グローバル化と数学力

グローバル化された社会では、良く言えば多様性、悪く言えば “ごった煮” 状態の人間関係・社会状況になります。そこで話し合いするにしても、相手を説得するにしても、論破するにしても、英語だけでは物足りず、数学をベースとして論理力が試されます。

また個人の生活でも、企業の方針でも、国家の成長戦略でも、この数学的なロジックが役に立ちます。新井先生いわく、数学の公理や定義について考えることは、”今日私がやるべきことは何か” という日々のプライオリティ付けと親和性があるとのこと。例えば、将来の “見積もり” を常に意識してキャリアアップを目指していく場合、「時間x能力x労力=結果」というような数学的思考は役に立つ。

金融とコンピューターと数学

数学を基盤とするコンピューターと金融の相性の良さは、SBI証券会長の北尾吉孝さんもよく指摘されていました。これに関しては、新井先生は「銀行業務の根幹に “与信審査” があるはずです。・・・必要なデータを使って “確率” を計算し、与信の最適化を図る・・・。こうして仕事はコンピュータがとても得意とする領域です。」(上記の週刊ダイヤモンドから引用)とおっしゃる。

お金を貸す祭に、貸す相手先のキャッシュフローとアセットに関しては、その方の多岐にわたる個人情報を収集・分析するわけですが、コンピューターとビッグデータがあれば一発で “与信審査” が完了すると思う。

そうなれば、例えば日本から見て地球の裏側にあるブラジルの人たちに、日本の金融機関がカンタンに融資することも可能なわけです。まさに英語やポルトガル語の能力よりも数学力が役に立つ。金融とコンピューターと数学は切っても切り離せない時代に突入しているのだ。

大阪・難波の高利貸し・萬田銀次郎も、数学的論理力とコンピューター解析が必要な時代になっているわけです(笑)。

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※参考資料:
新井紀子、Wikipedia、最終更新2015年11月16日
ロボットの台頭で消える職、20年までに500万人分余りも-WEF調査、Bloomberg、2016年01月19日
・「銀行の代わりにFinTech」が3割、55歳以上はフィンテックに消極的 | ZUU online、2016年01月17日
Fintech、Wikipedia、最終更新2016年01月18日
SBI証券、Wikipedia、最終更新2015年11月13日
SBI ホールディングス  北尾 吉孝氏インタビュー、銀行員ドットコム、2014年11月04日

 週刊ダイヤモンド 2016年 1/23 号 [雑誌] (使える! 数学)

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