クリエイティブな教育スタイル

教科無し、教室無し、成績評価無し—アメリカで芽吹いた新時代の教育とは?


・・・マサチューセッツ州ケンブリッジにNuVu Studioという学校がある。NuVuはプロジェクトベース型学習(Project Based Learning:以下PBL)の教育機関だ。授業初日から学生たちは10個のグループに分けられ、大学院生のメンター達と共に、実社会に即した様々なテーマについて取り組んでいく。

たとえば「最新の医療」というテーマでは、ボストン地域で切断手術を受けた患者やその家族、外科医などにチームごとで実際にインタビューを行い、子ども用の義手模型を3Dプリンターによって作成した。たった12〜18歳である中高生の彼らにとって、「手頃な値段で子ども用の義手を開発せよ」という課題はかなりの難題かと思われたが、なんと彼らはわずか2週間でクリアしてしまったのだ。・・・

Ednity Blog、2014年07月17日

NuVuプログラム

上記はアメリカ教育プログラムの一例である「NuVuプログラム」の記事です。NuVuプログラムは科目の領域を超えた協同的なプロジェクトを基本としており、特にクリエイティブな活動に重きをおいています。そして、課題に対するソリューションを強く意識していることも特徴です。

恐ろしいことに(?)、教室も授業科目も時間割も無く、なんと成績評価もない。オープンスペースに、「スタジオ」というプロジェクトベースがあり、子どもたちは約10名ずつグループを組んで、2人の教員とともに取り組む。スタジオ間の移動も頻繁に行われる。子どもたちは1つの課題に対し9:00から15:00まで取り組み、2週間かけて対応する。成績評価も無く、子どもたちは「ポートフォリオ」にデザインや成果物を記録する。

なんて理想的というか先進的な教育プログラムなんでしょう。でもまぁ、マサチューセッツ州ケンブリッジといえば、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学がキャンパスを構えている全米屈指の(いや世界屈指の)教育エリア。先進的な教育プログラムを試すにはうってつけです。

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しかし、その知的レベルの高い地域的背景を考慮し、若干差し引いて見ていく必要はあるかもしれません。でもだからといって、このNuVu Studioの事例には、日本の教育現場に対し参考になる点がたくさんあるのも、事実です。

問題の解決方法を見つける場

カッコよく言えば、この教育プログラムは「人間社会の本質的な問題の解決方法を見つける場所」(NuVu創設者のサイード・アリダ元MIT博士、引用)だそうです。

思うにこれは、インターネットと携帯情報端末により、現代社会がより複雑化し、かつてないグローバル社会に変貌しつつある状況を背景にしている。子どもたちは今後、グローバルに考え、ネットを駆使して生きていく必要に迫られる。そして、従来のように決まりきった解決方法があまり存在しない世界に突入する。したがって、非常に流動的な“ネット社会”に適合した教育を受ける時期に来ているのでしょう。

以前紹介した「Blended Learning」とは、NuVuの教育プログラムの構成やフォーカスの仕方が違うが、より弾力的で実践的である点は同じだ。反転授業も同様だが、こういった個々の生徒への個別教育と全体的な教育成果をうまくミックスできるのも、インターネットをベースとしたIT(ICT)のおかげでしょう。

ネット塾などをはじめICTベースのeラーニングの発達で、運用である教育プログラム自体も、より実践的でかつ弾力的なものに変わっていくようですね。

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※参考資料:
学校が“教える/教わる場”から“創りながら学ぶ場”に変わるとどうなるか–MIT出身者たちによるNuVu Studio、SARAH BUHR、TechCrunch、2014年05月28日
ケンブリッジ (マサチューセッツ州)、Wikipedia、最終更新2014年04月19日
NuVu Studio

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