「Chromebook」は3年で3倍の出荷台数になる――低価格PC市場は様変わりか
米調査会社のGartnerは、米Googleの「Chrome OS」を搭載するノートPC「Chromebook」の販売台数が2014年に520万台に達し、2017年までには約3倍の1440万台となる見通しを発表した。・・・Gartnerの主席アナリストであるイザベル・デュラン氏は、Chromebookの利用は今のところ教育分野がメインだが、銀行や金融サービス、不動産やホテル業務といった特定のビジネス向けにも拡大していくと述べる。・・・
Googleは2月、米VMwareとの提携により、ChromebookでのWindowsアプリの利用を可能にしたと発表している。
※Cliff Saran、Computer Weekly、TechTarget ジャパン、2014年08月14日、引用
新・ムーアの法則?
一部で話題のGoogle専用パソコン「Chromebook」。今年2014年に約500万台の販売見込みですが、2017年には約1500万台になるらしい。毎年倍増近い売り上げ台数の伸びを記録しそうです。ムーアの法則ならぬクロームの法則(?)とでも呼ばれるのでしょうか。
なんせメンテナンスが楽で、教材などソフトウェアのコントロールもやりやすく、おまけに動作も軽く、値段も安い。そういったメリットが功を奏しているのか、教育分野でChromebookは今のところ幅を利かせている。大人数を相手に均質な教育を行う公立学校系では、特に使いやすいと思います。
そもそも、ChromebookはGoogle専用のネットPCなので、個々人が自由にソフトをインストールしてカスタマイズして使うというシーンにはあまり向かない。しかし逆に、Chromebookは均質で手堅いサービスを提供しやすい、とも言える。パソコンというよりタブレットに近いかもしれません。
したがって、例えば銀行などの金融機関やホテル業界にはうってつけでしょう。クリエイティビティーを強く要求される職業や膨大な学術データを扱う仕事等ならMac系でしょうが、そうでなければChromebookは歓迎されると思う。つまり、MacBookとは競合しないが、Windowsとはかなりバッティングするでしょう。
Chromebook+VMware=Windows?
Googleサイドもそれを見越し、Chromebook+VMwareで、Windowsアプリを使えるようにするとのこと。これはマイクロソフトの牙城にゴソッと侵入するということを意味します。具体的には、Chrome OS(Chromeプラウザ)上に、Windows8が乗っかっている感じでしょうか。こんな感じ?↓↓
※VMware Player Plus、VMware、引用
「ロシアW杯の頃には、ChromebookがノートPCの日本標準になっているでしょう」・・・なんて「Chromebook教育機関向け販売」の記事で“冗談”を述べましたが、冗談じゃなくなるかもしれませんね。ネット塾系の教育関係者も、そろそろ“Chromebook対応”を強く意識してもいいと思います。
※参考資料:
・ムーアの法則とは、IT用語辞典 e-Words、Incept Inc.
・Setting Up Google Chromebook with VMware Horizon View to Access Windows Applications、Kristina De Nike、VMware End-User Computing Blog、2014年02月25日
・VMware、Wikipedia、最終更新2014年06月29日