学校教育と働くこと

採用に「企業の2枚舌禁止」を NPOが指摘
NPO法人の自殺対策支援センター・ライフリンクは就職活動中の学生の意識調査も実施しているが、それらのデータ分析から「企業の採用活動のあり方」に厳しい指摘、改善を19日までにまとめた。・・・

「就職活動を始める段階になって働くことについて考える機会を持てたという学生が少なくない」とし「もっと前から働くことに対して考えておかなければならなかったと後悔などの声も多く、慌ただしく自己分析を行うなどして不本意な就活をせざるを得なかった学生が少なくないのでは」と疑問をなげた。

「大学進学が目的化している教育システムをあらため、社会で生きていくこと(働くことも含む)を念頭に置いた教育に変えていくべき」と提言。「すぐに実現できなくても、働くことについて考える機会を小中学校・高校で段階的に設けていくべきだ」とした。・・・
※Economic News、2013年10月20日、リンク

日本の教育はアカデミック偏重

これは昔から言われていることですが、日本の教育はアカデミック偏重で、職業教育がメインストリームから外されています。この記事でも指摘がありましたが、教育において「働くこと」というゴールが不明確なので、学習モチベーションが低下しやすい。それが、企業と学生のミスマッチにつながりやすい。

実は「学校教育」には陰に日なたに「働くこと」と結びついています。ただ、目に見えにくい。例えば自動車。最近ではコンピューター制御が当たり前なので、クルマ自体の構造計算だけでなく、オペレーティングシステムも「数学」を基盤としています。でも運転するドライバーには見えない。自動車関連で効果的に働くには「数学」が大変力になります。

アカデミックな学習は裏で社会を支えている

つまり一見すると社会とは関係無さそうなアカデミックな学習は、裏で社会システムを支えている。そのように「学校教育」と「働くこと」をリンクする教育もまた必要です。これは非常に重要。しかし、子どもが自然に覚えることは難しい。やはり、学校教育の中で、ある程度、意識的にトレーニングする必要があります。

いわゆる地域の人々が学校に行って仕事について語るなどが有効です。同時に、教育カリキュラム上において常に「働くこと」を意識する必要があります。例えば、数学の「統計」を学ぶ際に、今の世の中でインターネットのビッグデータ解析と密接に関連しているのだ、ということを教えるべきです。

特にネット上でリンクを張りやすいネット塾系では、この「働くこと」を意識させやすい、と思う。日本の教育関係者も、ネットを駆使し、子どもたちに「働くこと」を自然に意識させる教育を望みたいですね。

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