データで未来変える

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データで未来変える。「試験の前に落第防ぐ」

膨大な情報を分析して人の行動などを精緻に把握しようという動きが、教育や医療などの実生活に広がり始めた。・・・最新のIT(情報技術)がこれまで難しかった「未来予測」を可能にする。・・・

「学生一人ひとりの特質が、ひと目でつかめる」。千葉工業大学の山崎治准教授が操作するとパソコンにレーダーチャートがずらりと表れる。富士通が開発した「学びチャート」は学生のリポート提出率やサーバーにある予習資料へのアクセス回数など60の学習行動を分析。数値化してチャートに表示する。すでに13の大学が導入した。

成績を類推

過去の学生のデータを蓄積、照らし合わせれば、試験をする前にその学生が単位を取れるかどうかなどが類推できる。学習の進み具合に合わせて特別なカリキュラムを設けるなど、「落ちこぼれになる前に手を打てる」(富士通)。少子化が進む中で若者の脱落は社会にとっても損失。新技術は教壇からの一方通行になりがちな教育のあり方に変革を迫る。・・・

※日本経済新聞、2013年12月30日、引用

おお〜。千葉工業大学が導入する富士通「学びチャート」、恐るべし。最近のネット塾、例えば秀英iD予備校も生徒管理システム(授業支援システム)が充実してきているので、同じようなトレンドですね。「学びチャート」は他にも青山学院大等でも採用されているようで、教材や授業の記録、出欠状況、テスト結果などがネットで確認できるそうです。

チャート表示が特徴

そして、学生の学習履歴データ、すなわち講義やリポート、テストなどの状況分析から、学生個々人の学習への取り組み状況を「チャート」で示されるのが特徴です。教員など教育関係者は今まで以上に適切な“個別指導”を実現できます。また、学生は自分自身で自分の学習傾向を確認することが容易です。


※写真:CoursePower、富士通(Webサイト)、引用

おそらく、この「自分自身で自己の学習傾向の把握する」という部分が最も大切でしょう。特に大学生だからね。教員に事細かく指導されるより、自分で自身の学習状況を認識しつつ、自分なりに適切な対応をとる。他人に言われるより自分で取り組んだ方が精神衛生上いいだろうし、今後、社会に出た後も自分自身で主体的に問題を解決するノウハウを身に付けられます。

このCoursePowerなどの授業支援システム(LMS:Learning Management System)は、いずれ大規模公開オンライン講座(MOOC:Massive Open Online Courses)と連動し、リアルなキャンパスとサイバーなキャンパスが融合するでしょう。ハイブリッドで適切にブレンドされた大学群が、学びたい人々の目の前にあらわれる日も近いのです。

※参考資料:
CoursePower、富士通
青山学院大と富士通、共同で教育研究用ICT基盤を刷新、日経プレスリリース、ITpro Active、2013年08月29日

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