・・・オックスフォード大学睡眠概日神経科学研究所のポール・ケリー名誉臨床研究フェローが科学フェスティバルで発言した内容を、2015年9月8日にから9日にかけて英主要メディアが相次いで報じた。・・・
ケリー氏によると、今の社会は「睡眠を奪われた社会」。注意力や記憶力に悪影響を与え、アルコールや薬物中毒といった問題を引き起こすと主張している。睡眠を「奪われた」割合が最も高いのが14~24歳で、高校までは10時、大学は11時始業にすると最も概日リズムに合うという。
ケリー氏は、長く眠ると「成績が10%伸びる」とも主張している。ある高校で始業時刻を8時50分から10時に遅くしたところ、全国統一試験(GCSE)で高得点を取った生徒の割合が34%から50%に上昇したという。・・・
※9時始業は「拷問のようなもの」 英睡眠専門家の提言が話題、J-CASTニュース、2015年09月23日
いや〜、びっくりしましたねぇ。「早起きは三文の徳」は古今東西全てに人々に当てはまると思っていたのですが、この定説を覆す仮説がオックスフォード大学のケリー氏から飛び出しました。やはりというか英国のマスコミ各社も驚きを持って報じているようです。
いわゆる9時~5時(17時)の “就業時間”(to work nine-to-five)と我々が元来持っている “体内時計”(the natural human body clock)は合っておらず、このズレが健康に良くない・・・とのこと。ケリー氏いわくこのズレは「拷問のようなもの」だそうで、学校や会社の始業時間を午前10時にするように主張されています。
寝る子は育つ
以前から日本でも一部の会社でフレックスタイム制や在宅勤務が導入され、始業時間10時というパターンはちらほら見受けられますが、その勤務形態をもっと積極的に推し進めよ、とも解釈できます。まぁ一言で言えば、人間は動物であり、日光とともに生活せよ・・・といった感じです。だから “夜更かし” も当然NGです。
「早寝早起き」ならぬ「早寝遅おき」いやいや「早寝ゆっくり起床」というイメージでしょうか。とにかく長く眠ると学校の成績も1割伸びるそうなので、まさに「寝る子は育つ」を地で行く話ですね。
※参考資料: Sleep expert Dr Paul Kelley wants the business and school day to begin at 10am、Daily Mail Online、2015年09月09日