※フロー理論(Theory of Flow)、ポジティブイノベーションセンター
・・・ストレスが溜まると、ホルモンの分泌などを通して体の調子を整える脳の回路が不調になり、健康に悪影響が及ぶ。さらに見逃せないのが、脳のパフォーマンスの低下である。
脳の働きが最高になるのは、集中しているがリラックスしている「フロー」の状態。アスリートが世界新記録を出すのは、フロー状態のとき。・・・フローに入るためには、ある程度自分を「追い込む」必要がある。
ところが、ストレスが溜まっていると、この「追い込み」ができない。いろいろと余計な事を考えてしまって、集中とリラックスのフローを実現できないのだ。・・・
※「我慢のしすぎ」は脳によくない、茂木 健一郎、PRESIDENT Online、2013年11月5日
ストレスが「フロー」状態を阻害
「追い込み」と聞くと、漫画『ナニワ金融道』を思い出す自分がいて、ちょっと怖いのですが・・・。いやいや、もちろん茂木健一郎先生の言いたいのは、主に仕事や勉強での追い込みに関してです。この「追い込み」が「フロー」状態を作り出す。で、ストレス過多だと、この「追い込み」自体ができず、当然ながら「フロー」にもなれない。
ナニワ金融道 文庫 全10巻 完結セット (講談社漫画文庫)
それだけストレス過多は心身に深刻な悪影響をもたらし、脳のパワーを相当に阻害する。仕事の能力も、スポーツのパフォーマンスも、勉強の効率も “阻害” するわけです。
このことは本郷赤門前クリニック院長の吉田たかよし先生も同様のことをおっしゃっていて、受験勉強ではいかにストレスと緩和するかが、非常に重要だと指摘しています。
そこで私は(高3の1年間)、一日1時間に限定して、余暇の時間を持つことにしたのですが、大切なのは、その限られた時間内で、何をやれば受験ストレスを最大限にリセットできるかということです。・・・
私にとってのベストのものが見つかりました。それは、今でいうところのアイドルオタク。テレビのアイドル番組を見たり、アイドル雑誌を読みふけったりするのです。これは、女の子を求めていた当時の私の心には、このうえもなく効果的な癒やしになりました。・・・
現実の女の子とは違い、テレビや雑誌のアイドル鑑賞なら所要時間がはっきり読めます。私の場合は決めていた1時間で確実に完結でき、しかも受験勉強で疲れた心をしっかり癒やすことができました。・・・
※試験に受かる「技術」 灘高が教えてくれた「超」合理的メソッド (講談社現代新書)、2015年、224-225頁
さらに吉田先生は、余暇の1時間も勉強の1時間も人生において同じ価値を持つはずで、「だったら、余暇の過ごし方の工夫も勉強法の工夫と同じくらい力を入れて充実させるべき」と看破しています。
“戦略的ストレス解消のススメ”
奇しくも “ストレスの緩和” が受験勉強において非常に重要であると、著名な茂木健一郎氏や吉田たかよし氏という二人の東大系脳科学者がドンと主張されています。ちなみに私はこれを “戦略的ストレス解消のススメ” と勝手に名付けています。
やっぱり筆者の場合、ストレス解消は強力な “食欲” にまかせ、食べたいものを食べないとね、とこれまた勝手に解釈しています。メタボ万歳! 戦略的に太るぞ? ・・・いや、いや、惰性でどんどんデブになるわけで、実態はまったく戦略的ではありませんな。トホホ・・・。
※参考資料:
・ナニワ金融道、Wikipedia、最終更新2015年07月01日
・ストレスとフロー、与那城 務、2002年02月20日
・フロー理論(Theory of Flow)、ポジティブイノベーションセンター
・フロー (心理学)、Wikipedia、最終更新2015年08月15日
・茂木健一郎、Wikipedia、最終更新2015年09月10日
・吉田たかよし、Wikipedia、最終更新2015年07月21日