※ロバート・ウォルターズCEO ロバート・ウォルターズ氏・・・バイリンガル・スペシャリストとは、2カ国語以上を話し、かつプロフェッショナルな能力を有する人たちを指す。彼らを、正社員あるいは派遣・契約という雇用系態でクライアントに斡旋してきた。こうした人材は日本に限らず、世界のどの国、地域においても恒常的に不足している。・・・
バイリンガルではない人材に比べ、グローバル人材の需要が景気の影響を受けにくいことは確かだ。・・・日本でも、語学が堪能かつプロフェッショナルなスキルを持ったグローバル人材への需要は高い。いま、そうした人材は売り手市場といっていい。・・・
※世界から見た日本のビジネスマンのいい点、ダメな点、ロバート・ウォルターズCEO ロバート・ウォルターズ氏、PRESIDENT Online、2015年02月17日、引用
グローバル人材は不況に強い?
むむむ・・・「雇用状況」というのは日本だけでなく世界中どこでも経済状況、すなわち“好不況”に左右されるが、その中でも「グローバル人材の需要が景気の影響を受けにくい」という事実もあるそうです。
思うに、経済とは生身の人間同士の営みなので、コミュニケーションスキルはかなり重要です。そしてコミュニケーションといえば、グローバルに見て、まずは「語学」でしょう。つまり、どんなに良い人柄で、どんなに高い能力を有していても、(あるいはどんなに魅力的な商品でも)言葉が通じなければ、お客はつきにくい。身振り手振り“だけ”で、優良顧客を集客するなんていう、そんなスゴワザ・裏ワザ(?)はありません。
そうです。僕らは生きていかなくてはならなくて、そのために経済力を付けなければならず、そのために一定のコミュニケーション力が必要です。たとえ身の回りの経済環境がドンと悪くても、語学力に裏打ちされた複数のコミュニケーション・チャネルを持てば、顧客をゲットしやすい。仕事と受注しやすい。
それに今やネット社会です。コミュニケーションスキルの基盤である語学力は、その人の利益と直結しやすい環境にあります。ウォルターズCEOは人材紹介会社の方なので、特のそう感じるのかもしれませんが、「グローバル人材の需要が景気の影響を受けにくい」という一言は真に迫っています。
日本人の倫理観はきわめて高いが・・・
・・・日本人の仕事に対する倫理観が、きわめて高いということだ。ほかの国を見ても、これだけの美点を持っているところはないだろう。問題点があるとすれば、フレキシビリティ、つまり柔軟性に欠けること。・・・他の国に比べて依然、柔軟性に欠けている。もうひとつは実務的なレベルでの語学力だ。ビジネスの現場で英語を話せる人たちが圧倒的に少ない。
※ロバート・ウォルターズ氏、PRESIDENT Online、2015年02月17日、引用
ウォルターズ氏は日本人の長所は「高い倫理観」で、短所は「柔軟性の欠如、低い語学力」と言っています。ただ柔軟性は他国に比べ欠けているものの、徐々に改善されてきているとも感じているようです。いわゆる終身雇用と年功序列の“なごり”が原因なので、正直、「柔軟性の欠如」に関しては、自然に(?)改善されるでしょう。
問題は語学力ですね。「ビジネスの現場で英語を話せる人たちが圧倒的に少ない」との指摘に耳が痛い! ただ逆に見れば、英語力・語学力さえつけば、もともと高い倫理観で評価がすこぶる高い日本人労働力です。世界中から引く手あまたの“人気”人材になる素地があります。現在も、これからも、高い給料をもらうには「英語」は欠かせないアイテムなのかもしれません。
※参考資料:
・ロバート・ウォルターズ・ジャパン
・コミュニケーションチャネルプランナー、CNET Japan、2007年12月25日