東大合格、「放任」が最強?

最強(?)リベラル・アーツ大学は東大

日本国内で最強の総合大学といえば、天下の(?)東大・東京大学です。受験偏差値でもトップレベルはもちろんのこと、世界大学ランキングでも日本勢ではトップで、さらにいえば、国からの予算レベルでもNo.1です(運営費交付金・約800億円)。東京に所在する唯一の(性差別の無い)国立総合大学です。

そういう意味で、東京の優秀な高校生に人気があるのも頷けます。東京で、高いレベルのリベラル・アーツ教育を、安い学費でまかなうとすれば、選択肢は唯一「東大」のみです。国際基督教大学、桜美林大学は学費の高い私立、東京女子大学は女子大、国際教養大学は秋田、埼玉大学は埼玉です。あくまで地元・東京都民の一人として、郷土愛に満ちた見方に過ぎない点は、ご容赦ください。

最近でこそ“就活”における企業からの人気ランキングで、(教養系では)国際教養大学の後塵を拝していますが、やはり包括的に見てリベラル・アーツの国内最強大学は東京大学でしょう。その東大に合格する子育てですが、実は「放任」が最強との記事が出ています。

東大に合格する子育て 実は「放任」が最強?

・・・昨年、長女が東大理Iに合格した東京都港区在住の堀内睦子さん(56)。長女が小学校高学年のとき、学校事務員として再就職した。それで、弁当作りも自然に長女の仕事になった。・・・振り返ると、勉強以外では厳しい親だった。小学校時代、プールの後に、友達がいつもジュースを飲んでいるからと小遣いをせがまれても、お茶で我慢させた。歩ける距離はバスもNG。目指したのは、東大に合格する子ではなく、強くたくましい子だ。・・・

急に勉強しだしたのは、高校3年生のとき。突然のやる気モードを応援したくても、当時、堀内さんはフルタイム勤務の事務主任。ちらかった部屋を娘の代わりに掃除してあげる時間もなかった。窮余の策で参考書に占領された勉強机の代わりに、リビングを明け渡し、勉強スペースを確保した。・・・

同世田谷区に住むパート勤務の女性(56)は、第1子が手のかかりすぎる男子、そして第2子はなんでも自分でやる女子。結果、長男は東大理IIに現役合格、長女は1浪して東大理IIIに合格した。・・・

兄に手がかかりすぎたためか、妹のほうは「気がついたら大きくなっていた」。特に何かしたという記憶はほとんどない。「逆に、浪人のときの第1志望に口出ししなかったことがありがたかったと、娘に後で言われました(笑)」

AERA、dot.ドット、朝日新聞出版、2014年03月10日

「主体性」が成功のカギ

人間が成功するためには、まず「主体性」が大事と言われます。スティーブン・コヴィー博士の『7つの習慣-成功には原則があった!』ではありませんが、ずっと親や教師に“やらされて”、一流といわれる大学(例えば東大・京大)に入学したところで、あまり意味がないと思う。

そのあたりを近年の企業の人事担当者は理解しているようで、じつは就職に強い大学と大学受験偏差値が高い大学とは必ずしも一致しません。つまり、大学の偏差値や知名度がイマイチでも、就職活動でがぜん有利な大学もあります。もちろん、資格取得やエントリーシートの書き方、面接のノウハウなどの大学での指導の効用もあります。が、なんといっても学生の持つ「主体性」が大切です。

「放任」状態で育てられた(いや、勝手に育った?)子どもたちは、自ら主体的に勉強せざるを得ません。そのメンタリティーを胸に秘め、頑張って受験勉強を続け、見事に「東大」に合格すれば、これは素晴らしい。入学後も、例えば東大の非常に充実したリベラル・アーツ教育環境のもと、主体的にアカデミックな勉強その他を続けていくわけです。

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こういった学生は、就活はもとより、彼・彼女の人生においても成功者になるべくポジションにあるでしょう。成功者の定義にも寄りますが、少なくても、本人は充実した生活を送り、周囲にも優れた影響を与える人格者になりうると思います。

※参考資料:
リベラル・アーツ・カレッジ、Wikipedia、最終更新2014年10月03日
23年度 国立大学法人運営費交付金、旺文社 教育情報センター、平成23年(2011年)04月
参考1 国公私立大学の財政の状況、文部科学省、平成22年度(2010年度)
スティーブン・R・コヴィー、Wikipedia、最終更新2013年11月30日
就職に強い大学ランキング(就職力ランキング)、daigaku-ranking 2005


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