アオイゼミが1.2億円調達

「既存プレイヤーをひっくり返す」オンライン学習塾のアオイゼミが1.2億円調達

中高校生向けオンライン学習塾「アオイゼミ」を運営する葵が4日、ジャフコから1億2000万円の第三者割当増資を実施した。・・・アオイゼミは一般の学習塾のような教室ではなく、都内にある小さなスタジオで毎週月曜日から木曜にかけてライブ授業を配信している。・・・

会員登録をすれば、PCやスマホアプリから無料でライブ授業を受講でき、現在は3000人以上のユーザーがリアルタイムで視聴している。・・・有料会員になれば、過去に配信された3000件以上の授業がいつでも見られるほか、授業後の講師への個別質問が可能となる。月額料金は1教科2000円、2教科3500円、3教科4500円、4教科5000円。・・・

オンライン学習はやる気が続くかどうかが懸念されるところでもあるが、アオイゼミはユーザーが自主的に参加したくなる仕組みづくりで継続率を上げようとしている。例えば、ライブ授業中にはコメント欄を通じて講師にリアルタイムに質問できるほか、「なるほど!」や「わからないー」といった感情を表すスタンプが飛び交う。・・・

生徒同士が交流するSNSでは、勉強だけでなく遊びや恋愛に関する話題も投稿されるが、「学校の放課後感があっても構わない」と石井氏。・・・志望校ベースのSNSでは生徒同士が励まし合ったり、切磋琢磨していて、実際に継続率向上につながっているそうだ。・・・
TechCrunch、SATORU MASUDA、2014年08月04日、引用

若いアオイゼミ

アオイゼミは「アオイ」というだけあって、運営会社(2012年設立)が若いというか、代表の石井貴基氏も1984年生まれの29歳。非常に中高生との親和性が高い。だから、ネット塾系では異例の「ライブ授業」(生放送)を前面に出して、高い支持を得ています。講師陣も若く、ノリがよく、フットワークに長けているので、ライブ授業をウリにできるのでしょう。

そして、会員登録&ライブ授業なら無料(!)。この、一見、採算度外視したような経営方針も、Webサービスとフリーミアムを熟知した石井社長ならではの市場戦略ですね。とにかく、まずは自由にアオイゼミに参加してくれ、と言いたげです。

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サービスについて | アオイゼミ

さらに動画コメントやSNSを駆使して、学校の“教室感”や“放課後感”の演出もステキです。このあたりのコミュニケーション感覚は、多くの教育関係者も理解しているようで、案外ズレているものです。とくに僕らアラフィフ親父には、なかなか肌感覚で理解しにくい部分です。

とにもかくにもリアルな塾・予備校に比べ、ネット塾系は勉強への“強制力”が乏しい。それを、このようなITコミュニケーション手段を利用して、複合的に克服しようとしている。今後、経験やフィードバックを積むことで、さらに生徒の「継続率」を上げることも可能でしょう。

e点ネット塾、秀英iD予備校のすすめ

ただ、ライフ授業が3000人程という数字は、さすがに爆発的人気・・・とまでは言えない。今後、さらに会員数を増やすにしても、アオイゼミの授業が合わない生徒もいるでしょう。一人で黙々と勉強する独学タイプ(①)や教科書的な堅い説明を求める優等生タイプ(②)、ちょっと変わった天才系アインシュタイン・タイプ(③)などは、アオイゼミと相性がピッタリ・・・とはいかないかもしれません。

あくまで個人的な見解ですが、①独学タイプや③天才変わり者タイプは、e点ネット塾が合っていると思います。e点ネット塾では、有名塾・予備校の講師陣が、決められたフォーマットの動画(講義映像)を提供しています。これがわかりやすいと同時に、気軽に安心して勉強に取り組める内容になっています。教材やサポートも充実し、なかなかよくできたパッケージ商品です。全てがインターネット上で完結してるのも特徴です。ある意味クールと言うか、生徒に「やる気を出していこうぜ!」みたいな、余計なうっとうしさ(?)はありません。

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また、②の優等生タイプは、やはり秀英iD予備校でしょう。トラディショナルな黒板を使った映像授業(動画)は、学校の授業に近い親しみのある感じだし、内容的にもそのクオリティーの高さには定評があります。アオイゼミほどの「放課後感」は無いにせよ、大変オーソドックスな塾・予備校の色彩が強い。講師も正社員が多く、裏方の予備校職員も含め、予備校一丸となって“教育”に取り組んでいます。キチンとした紙のテキストや問題集も付随しているしね。

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生徒との相性

結局のところ、生徒との相性もあり、「これだ」という決め手はありません。まぁ、ケースバイケースというか、教育というのはそれほど面白くも難しい側面を持っているわけです。

矛盾するようですが、例えば、「ウルトラセブン?」で紹介したスーパー弁護士・山口真由さんは、東京大学現役合格後、超難関の司法試験および国家公務員第I種(当時)試験をクリアし、学業成績オール「優」で「東大総長賞」受賞し、東大首席で卒業。にもかかわらず、彼女は学習塾や家庭教師には全く縁の無い生活を送り、教科書をひたすら読み込んでいたそうです。

特殊な事例なので、一般論としてあまり適切では無いかもしれませんが、それでも教育とは一筋縄ではいかない世界なのだなぁと、人間の奥深さを感じますね。



※参考資料:
サービスについて、アオイゼミ
石井 貴基、プロフィール、Wantedly
世の中、上には上がいる 私が見た大秀才たち 本当に頭がいいとはこういうことか、賢者の知恵、現代ビジネス、2012年08月06日

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