※学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話、坪田信貴著、KADOKAWA刊、2013年
心理学を応用したノウハウ
この『学年ビリのギャル・・・』は以前も紹介し、今や30万部を超えるベストセラーです。日本の地図はただの“丸”、聖徳太子を「せいとくたこ」と読むなど、抱腹絶倒間違い無しのおバカな女子高生が主人公です。しかし、彼女の素直さと最後には辞書がボロボロになるほどの追い込み学習・・・。後半は鬼気迫る感じです。
そして最後には慶応大学総合政策学部・合格というフィナーレを迎えます。やればできるんだなぁ~、というアメリカンドリーム(ジャパニーズドリーム?)仕立ての受験物語です。リアルな話で、基本的にノンフィクションです。その点では、ドラゴン桜 全21巻完結セット (モーニングKC)とは違いますね。
2月1日の「ワーキングメモリ」の記事でも書いたのですが、やはり私的には一番気に入っているのが、暗記のコツ(暗記法)の部分です。心理学を応用したノウハウの一つで、下記になります。
・・・「ホールド法」は、一度覚えようと集中した後で、15秒~30秒、ぼーっとして、何も考えないようにしてから、思い出そうとする方法です。これは脳の作業記憶(ワーキングメモリ)が15秒~30秒しかもたないことを逆手に取った方法です。これにより、脳が、その情報を長期記憶へと移行しやすくなります。
※『学年ビリのギャル・・・』、146ページ
このホールド法は素晴らしく、個人的にはイチオシです。シンプルにしていつでもどこでも使えるからです。確かに、時間当たりの効率は優れていないかもしれません。しかし、例えば自分の中に“15秒ルール”(?)として身に付けておけば、一生役に立つ記憶法のような気がするからです。
ビリギャル、他メディアにも登場?
・・・で、その「学年ビリのギャル」(さらに略してビリギャル)さんですが、4月5日のテレビ朝日ニュース(ANNニュース)にご登場されています。
あれっ、本の表紙の彼女とは別人なんですね。かなり似てはいますが・・・。まぁ、このYouTubeでもわかるように、ご本人はなかなか美人というか、いい感じの女性です。性格も素直そうで、なおかつ芯はしっかりしている。とても好感が持てる女性です。
さらに、日経新聞にも記事が出ています。「慶応大に進学した“ビリギャル” その後の物語」です。インタビュー記事ですが、全体的に『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の総まとめ的な内容でもあります。さすが、日本経済新聞社の記者さんは、読みやすくクオリティーも高い文章を書きますね。
※写真: ビリギャル 小林さやかさん、日本経済新聞、2014年05月06日、リンク
※参考資料:
・偏差値30から慶應合格、元ギャルの今、Yahoo!映像トピックス
・ワーキングメモリ、ネット塾ジャーナル、2014年02月01日