eラーニングと授業



外国語力強化へ「eラーニング」。コンピューター学習、教員不足に対応。

・・・福岡大(福岡市)が昨年度試行した2カ月間の英語教育プログラムではそれが顕著に表れた。約80人の学生を2グループに分け、一方は、毎日放課後にeラーニングと講師による実践授業を受けてもらい、もう一方は完全に自主学習に任せた。その結果、前者はTOEIC模試で平均110点伸びたのに対し、後者は半分が脱落し、平均点も14点アップにとどまった。・・・

毎日新聞、2013年08月05日、東京朝刊、引用

eラーニングの弱点

「eラーニングと講師による実践授業」がTOEICで110点伸ばしたのに対し、「完全に自主学習に任せた」方は半数が脱落し、残った学生も14点伸びたのみ。これが何を意味しているかというと、ネット塾などeラーニングにおいて、モチベーションと強制力が学習のカギだということ。

やはり人間は弱い。勉強はつらい。TOEIC対象の完全自主学習では、一握りに人たち以外は脱落した。ここがネット塾などのeラーニングの最大の弱点です。

実践授業とのコラボレーション

ではどうすればよいか。この記事でも出ているように、実践授業とのコラボレーションが効果的だ。つまり、「反転授業」の実践でしょう。一応位置づけとしては、eラーニングがメインで、講師による授業は(eラーニングをサポートするため)サブなのですが、学習者の心理として「リアル授業で恥をかきたくないので、必死になってeラーニングする」となる。心理的には「講師による授業」が、モチベーションと強制力になっています。

反転授業のほかに、試験を課すとか、レポート提出させるとか、別の方法もあるでしょう。しかし、反転授業はマンツーマンなので、講師が優秀であれば、有意義なアドバイスを受けたり、質疑応答や議論も可能です。その意味で、やはり反転授業スタイルは最も学習効果が高いと思われます。ただし、講師の力量が効果をある程度左右する側面は否めませんが。


それでもeラーニングが講師の質をカバーする面もあるので、少なくても従来の講師・教員の負担は質量ともに減る。例えば、語学系eラーニングの代表格「ロゼッタストーン」は非常に優秀なソフトなので、教員たちはあくまでサポートに徹すればいい。彼らの負担は大幅に軽くなるでしょう。eラーニング単独より、とにかく講師による実践授業とのコラボレーションを組むことが効果的でしょう。

ロゼッタストーン

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