※写真: 早稲田大学について、早稲田大学Webサイト、引用
早稲田大学が新AVシステム導入 「アクティブラーニング」を促進
2014年10月、同大学新3号館の各講義室に新AVシステムを導入した。・・・講義映像をインターネットへ公開するために、解像度1920×1080ピクセルのフルHD動画の収録が可能なネットワークカメラを32台設置した。さらに一部の講義室には、複数の映像素材をさまざまなレイアウトで表示できるプレゼンテーション用システムを試験的に導入。プレゼンテーションやディスカッションをしやすくして、学生の主体的な学びである「アクティブラーニング」を促進する。・・・
※TechTargetジャパン 教育IT、ソニービジネスソリューション、2014年11月18日
近年、早慶と並び称され、常にライバル名門校と目されていた慶應義塾大学に、(残念ながら)一歩も二歩も遅れを取っている早稲田大学。起死回生の一発はなかなか出ないものの、少しでも挽回すべく、昨今はIT(ICT)に力を入れています。以前お伝えした「早稲田大学の全講義公開project」(ネット塾ジャーナル、2014年03月06日)もその一環でしょう。
ALL早大生もYouTuber?
さて今回、早大は映像機器・AVシステムを新規に導入。講義映像のネット公開や映像素材を有効に利用できるプレゼンテーション用システムの導入など、学生の主体的な学び「アクティブラーニング」を推進することを意識した、かなり意欲的な教育投資を行いました。さしずめ、キーワードは「映像」に「ネット」、「アクティブラーニング」といったところでしょうか。
これは早大で学ぶ学生にとっても、早大で教える講師(教授陣)にとっても、ある意味、自分たちはニワカYouTuber(?)なんだと感じたかもしれません。大学教育のおけるMOOC革命というのは、知らず知らずのうちに名門・早稲田大学をもガッツリ巻き込んでいるのです。
予備校の映像授業
今年(2014年)に入って、東進ハイスクール講師の林修先生(現代文)が、自分の名前が入った“冠番組”をいくつか持つようになりました。レギュラーでは、テレビ朝日系の「林修の今でしょ!講座」とTBS系の「林先生の痛快!生きざま大辞典」です。予備校講師トップの知識と力量をマザマザと見せつけてくれる優れて面白い番組です。
たぶん彼は、これからの時代は教育においてもWeb動画など「映像」が主軸になり、はっきり言ってしまえば、(極論ですが)予備校や大学といった従来の「リアル講義」を中心とした教育機関は、「映像講義」そのものに取って代わられる、と感じているでしょう。だから万が一、東進ハイスクールがなくなっても、テレビやWebなどの別の「映像」分野で食っていけるようにと、少しは考えていると思う。
受験サプリの関正生先生(英語)も、英語教育への情熱がベースにあり、林先生とはまた違った観点ではありますが、やはり「映像」授業が教育のメインストリームになると感じているでしょう。彼の“映像授業”にはそう思わせるある種の迫力があります。豊富で深い「英語知識」に築かれた抜群の説得力ですから。
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このように、“早稲田大学”、“MOOC”、“林修先生”、“受験サプリ”とキーワードを並べてみても、まず共通項目は「映像」でしょう。映像授業が手軽にネットで視聴でき、気軽にスキマ時間でも勉強できる。スマホ予備校、スマホ大学時代の到来であり・・・いや、それは古い発想から出ていますね。予備校とか大学とか関係なく、時代はスマホで「映像授業」、そして「アクティブラーニング」です。
※参考資料:
・オープンカレッジについて、早稲田大学エクステンションセンター
・Waseda Course Channel、早稲田大学公開授業動画
・Massive open online course、Wikipedia、最終更新2014年04月16日
・林修の今でしょ!講座、Wikipedia、最終更新2014年10月30日
・林先生の痛快!生きざま大辞典、Wikipedia、最終更新2014年11月25日