発売されたばかりの『プレジデントFamily 2016秋』(プレジデント社)の大特集は、「発見! 伸びる子の共通点 東大生174人の小学生時代」だ。・・・
「仕事がとても大変なのに、それを家庭では(子供の前では)決して見せないこと」(文I・広島大学附属福山高校卒)
「弱音を吐かない点」(理科II・兵庫県立長田高校卒)
東大生の子の父親は、あまり「愚痴を言わない」らしいのだ。愚痴をこぼさず、我慢強く働き、家族に献身する。そんな頼もしい存在なのだろうか。加えて、家庭内での父親の冷静沈着さにも子供は注目していた。
「めったに怒らない」(文III・1年・麻布高校卒)
「どんな辛い時でも家族に対する態度が変わらない」(薬学部・愛知県立安城東高校卒)
「動じない心」(農学部・開成高校卒)
「常に穏やかで器量が大きい人」(文III・聖光学院高校卒)・・・最後に一点。・・・「親の勤勉さ」があることを付け加えたい。東大生たちの父母の実に6割が大人になっても勉強していた(いる)というのだ。親が仕事を終えて帰宅して、語学・資格取得の勉強や専門書の読書などをする姿を見ることで、子供は「勉強するのは当たり前」と感じる。・・・
※子供を東大に入れた親は「愚痴らない・怒らない」、PRESIDENT Online、2016年09月10日
前頭葉を重視する行動規範?
いや〜、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、上記記事のタイトル同様「愚痴らない・怒らない・勤勉さ」が子育て・教育の一つのキーなのかもしれません。脳科学的で言えば前頭葉を重視する行動規範でしょうか。前頭葉はざっくり言えば、時間と空間をトータルでみることができる脳の部分で、人間だと歴史や経験を参考に未来を予想し行動したり、広く社会的な諸情報を分析して意思決定を行なうなどが挙げられます。
「愚痴ったり、怒ったり」というのは主に大脳辺縁系が関係していて、情動や欲望といったものを司るいわゆる動物的(人間的?)な部分です。やっぱり父親たるもの、愚痴っては怒る「大脳辺縁系オヤジ」ではダメなのですね。いつも外でストレスをためると、家で家族に当たり散らす筆者は大々反省です。・・・いや、この記述自体が愚痴ですな。
ビジネス同様「愚痴らず、怒らず、勤勉に」
親が愚痴れば、子どものモチベーションは下がり、親が怒鳴り散らせば、子どものココロはフリーズする。会社でもそうですよね。上司が愚痴ばっかクチにすれば、部下のやる気はどんと低下し、もちろん上司が怒ってばかりなら、部署の空気はすこぶる悪くなる。それと同じでしょう。
そして上司が勤勉で、自ら率先してビジネスの現場で頑張れば、部下もついてくるというものです。親が勤勉なら、そして歳をとっても常に勉強に取り組んでいれば、子どもは自然とそれを見ていて、触発されるものです。
親たるもの、大脳辺縁系よりも前頭葉を常に優位に考え(?)、文化的というか理論的というか理知的というか、一時の感情にまかせずに、「愚痴らず、怒らず、勤勉に」をテーマに子育てに取り組みましょ!
※参考資料:
・脳、Wikipedia、最終更新2016年6月24日
・前頭葉、Wikipedia、最終更新2015年06月27日
・大脳辺縁系、Wikipedia、最終更新2016年5月25日