独学のすゝめ

独学のメリット

東京大学大学院経済学研究科教授の柳川範之先生は、中学卒業後、親の仕事の関係でブラジル在住したため、日本の高校のカリキュラムを自学自習せざるを得ませんでした。大学入学資格検定(大検)を取った後、慶應義塾大学経済学部の通信教育課程に進んだため、これまた独学スタイルで大学卒業という学歴を経ることになりました。

その柳川先生曰く、独学のメリットは①にマイペース、②に相性の良い教材、だそうです。


※東京大学大学院経済学研究科教授 柳川範之(やながわ・のりゆき)・・・

独学が優れていると思う一番の理由は、自分のペースで勉強ができるという点です。・・・独学なら、時間と場所を選びません。仮に勉強にあてられるのは1週間に1時間が精いっぱいだとしても、1年間続ければ53時間になります。・・・

自分と相性のいい教材を選べるというのも、独学のメリットでしょう。どの著者の書き方を理解しやすいと感じるかは人それぞれ。・・・学校だと全員が同じ教材で勉強させられるので、合わない人は悲劇ですが、独学なら相性のいい本で、効率よく勉強することができます。

高校に通わなかった東大教授が語る「独学の極め方」、PRESIDENT Online、2016年06月13日

とにかく、時間と空間と教材を自分に合わせて自由自在にカスタマイズできるのが、独学の特色です。もちろん、特に社会人の方々は仕事の制約が大きいので「自由自在」なんて悠長なことはいえませんが、その制約の中で「自由自在」に学習スタイルをカスタマイズするわけです。

3冊2回3割

柳川氏の勉強ノウハウとしては「新しい分野を学ぶ際は、入門書を3冊買ってください。それで最初に全体を俯瞰してから、そこで紹介されている論文や資料に芋づる式に当たっていくと、比較的楽に理解することができます。」高校に通わなかった東大教授が語る「独学の極め方」とあります。なるほど。入門書を「3冊」ね。そこをベースに、そこから派生させて知識を積み重ねる感じです。

3冊のメリットは他にもあり、すなわち “重要事項” はどの本でも出てくるので、3冊を読んでいるうちに自然と身についてしまうという点です。そして、その3冊からスタートするとして、1回読んでおしまいでしょうか? それとも山口真由さんみたいに「7回読み勉強法」でしょうか。本当は7回読みがいいのでしょうが、柳川先生としてはとりあえず「2回」をおすすめしています。

同じ本を2回読むこと。1回目はざっと目を通し、そこに書かれていることをひととおり頭に入れます。それができたら今度は「逆のケースで考えたらどうだろうか」「この部分は前の記述と矛盾しないか」というように、内容を疑ったり批判したりしながら読むのです。・・・

高校に通わなかった東大教授が語る「独学の極め方」、PRESIDENT Online、2016年06月13日

なるへそ~。視点を変えて、いや、気持ちを変えて(?)批判的に2回目を読むわけですね。こういうやり方だと、脳内に印象づけやすいだけでなく(記憶アップ)、飽きずに読み進められるかもしれません(モチベーション・アップ)。もちろん内容の “理解” という点でも、とても有効だと思います。

最後に柳川先生はスゴいことを言っています。ズバリ「目標の3割でも実現できればいい」ということ。至言ですな。野球の打率ではありませんが、”3割上等” の精神です。だいたい人間は怠け者。最初に決めたことを最後までやり通すスーパースター(?)はごくごく一部なのです。ほとんどの人間は “必ず” 挫折する。

ならば “3割上等” の精神で、ボチボチ独学し続ければいいのです。継続は力なり。とにかくノラリクラリでも続けることが大切だと、私は感じました。

※参考資料: 東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法、山口真由・著、PHP研究所、2014年

 東大教授が教える独学勉強法

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