日本人が知らない世界のすし (日経プレミアシリーズ)、福江誠(著)、2010年
・・・東京すしアカデミーを創設し、現在も代表として世界の寿司業界を俯瞰(ふかん)する福江誠氏は、そもそも異業種の出身。経営コンサルタント会社で寿司ビジネスに携わったのが、この世界に足を踏み入れるきっかけだった。・・・
「どんなに単語や文法を知っていても、語学は“伝えよう”という気持ちが一番大事。片言でもいいんです。カウンターに並んでいる寿司ネタやお寿司のことを、職人さん自身の言葉で説明してあげる。・・・
ペラペラでなくても、話そうという姿勢、コミュニケーションを取ろうという気持ちさえ見せれば、みなさん聞いてくださいます。そんな会話を一度でもしたら、もう一度行きたい、となり、次は友達にも薦める。こうした循環を繰り返しながら、店は繁盛していくんです」
なるほど。英語は技術より心、というわけだ。それならなんとかなりそうだ。・・・
※1年修業すればSUSHI職人になれる、日経ビジネスオンライン、2015年12月02日
コミュニケーションはコンテンツ
確かに福江誠さんが言うように「ココロ」すなわち内容がキッチリあれば、会話は成り立つ。コミュニケーションとはコンテンツなのかもしれません。その良い例が、「インターンシップ [DVD]」に出てくる大企業Googleの厳しい上司のミスター・ロジャー・チェティ(アーシフ・マンドヴィ)。
※写真:‘The Internship’: Aasif Mandvi on the perks, quirks at Google HQ、latimes、2013年06月06日、引用
インドなまりの鬼軍曹
映画の中で、彼はインターンシップ・プログラムの鬼軍曹的ファシリテーターなのですが、写真を見てもわかるようにインド人(インド系)です。実際、俳優のアーシフ・マンドヴィさんはインド生まれ。彼の英語は慣れれば日本人には聞き取りやすいものの、インドなまりが強く、お世辞にも米国のネイティブスピーカーの英語ではない。
それでも、Googleのインターンシップに集まった並み居る天才・秀才学生たちを、気持ち良いくらいガンガン指導していきます。映画の中で “画面は所狭し” とアバレまくって(吠えまくって?)います。セールストーク、すなわち口だけは達者な主人公である失業中の元・中年セールスマン2名にも、厳しい介入がバシバシ入ります。
(米国における)英語の発音やイントネーションに多少難があっても(演出上、大げさな感もありますが・・・)、そんなこと全く気にせずわが道を行く「鬼軍曹」に、コミュニケーションの基本があると思うようになりました。やはり、「英語は技術より心」ですね。
※参考資料:
・インターンシップ (映画)、Wikipedia、最終更新2015年09月28日
・アーシフ・マンドヴィ、Wikipedia、最終更新2015年04月03日