慶応大、100人秋入学。経済学部、全授業英語コース
慶応大学経済学部が2016年度から、全授業を英語で行う秋入学コースを開設することが14日、わかった。同学部定員1200人のうち約100人を選考枠とし、国内外に広く志願者を募る。慶大は「世界で活躍できるリーダーを育てたい」としている。
・・・学部独自の筆記試験は行わず、国際的な大学入学資格「国際バカロレア」や米国の大学進学適性試験「SAT」などの成績で学力を判定。TOEFLなど英語力テストの成績提出も求める。入学後は専門科目だけでなく、教養科目、ゼミなど全授業を英語で学ぶ。・・・秋入学の利点を生かし、欧米大学との交換留学など海外での学習体験も奨励する。優秀な学生には5年間での修士号取得も可能にする。・・・
※読売新聞、2014年04月15日、引用
さすが私学の雄、慶応大学(慶應義塾大学)です。「QS世界大学ランキング」で193位と、日本の私立大学ではトップ。しかし、193位は東大の32位、京大の35位に比べると、残念なランクです。その状況を挽回すべく、「全授業を英語・秋入学」コースを打ち出しましたね。
企業のグローバル化
これには理由があります。学術性を問う世界大学ランキングもさることながら、やはり学生の就職活動(就活)の状況です。実は日本企業のグローバル化が想像以上に進み、例えば、外国人留学生を日本企業が積極的に採用する傾向が“顕著”になってきました。
外国人留学生を採用する企業は増加傾向
2013年度に外国人留学生を「採用した」企業は、予定を含め全体の35.2%、2014年度の見込みについては、「採用する」企業が48.4%で、半数近くに達することがわかりました。従業員規模別でも2014年度の採用見込みは、全ての規模で2013年度の採用実績を上回り、特に1000人以上の大手企業では69.0%と7割に迫る勢いで、大手企業中心に外国人留学生採用が拡大しています。
※『外国人社員の採用に関する企業調査(2013年9月)』より、プレスリリース、株式会社ディスコ、2013年10月02日、引用
2014年度に外国人留学生を採用する企業は48%で、これは2013年度の35%を大きく上回っています。とくに1000人以上の会社は69%(前年度54%)と、もはや爆発的な増加傾向です。2014年、国内企業のグローバル化は凄まじい勢いで進んでいます。
国内市場は縮小
少子高齢化が進む日本では国内市場が年々シュリンク(縮小)し、企業、特に大手企業は(好むと好まざるとに関わらず)海外事業に手を染めざるを得ません。しかし、ガチガチの“国産”企業が日本を知らない外国人を採用することは、非常にハードルが高い。その点、外国人留学生は日本に精通し、かつ外国語が堪能で、海外との(での)コミュニケーションも強い。
さらに、ここが重要なのですが、外国人留学生は総じてハングリーというか、バイタリティーと行動力にすぐれている傾向があります。わざわざ日本まで勉強しに来るわけで、彼らはひ弱な(?)日本人学生に比べ、企業サイドからみれば即戦力としても頼もしく映るわけです。
コミュニケーション能力、そして人間力
グローバル化が進む昨今において、単なる語学力だけでなく、ビジネスパーソンとしてのコミュニケーション能力や交渉力、ひいては最近流行の言葉「人間力」も必要です。慶応大学の試みもそうした点にも注視しているでしょう。同じようにビジネスシーンでの語学を強く意識しているのが、例えば、ネット塾系ではBizmates(ビズメイツ)やEnglishtown(イングリッシュタウン)、リアル塾系ではCOCO塾(ココジュク)です。
■ネット塾系
オンライン英会話 Bizmates(ビズメイツ)
24時間オンライン英会話スクールEnglishtown
■リアル塾系
決め手は、対話力。本物の英語を学ぶ語学スクールのCOCO塾
就職活動でも、日本人の学生さんも外国人留学生に負けじと、語学プラス交渉力、さらにはグローバルな“人間力”をも培い、力を発揮してほしいと思います。「世界で活躍できるリーダー」というと大げさに聞こえますが、多くの日本人ビジネスパーソンがそういう人材となれば、国や社会(国際社会も含む)の発展にも結びつくわけですから。
※参考資料: 世界大学ランキング、Wikipedia、最終更新2014年01月22日