林先生が落ちこぼれ軍団に特別授業(4)

>> 前日の記事より続く

林先生は、“考える能力” をどう考えているか、生徒に聞いてみた。
※以下、引用部分は、一部改変していますが、おおよその口述筆記です。

学校の成績が良いとか悪いとかは、まぁいい。だけど、自分の頭でイロイロ考えていく。考えて物事を解決したり、考えて物事を創り出す能力は、絶対にどんな人でも高くする必要がある。これはオレ(林先生)の考え。

生徒の反応はいい。「それは思う。解決と創造の力はどんな場面でも必要だと思う。」という生徒の同意見もあった。しかし、「解決」と「創造」の原動力である “考える能力” を高めるために、何をしたらいいか、どうしたらいいのか、わからない・・・という声も出る。以下、一部改変していますが、おおよその口述筆記です。

過去の人に頼ろうか

(考える能力を高めるために)過去の人に頼ろうか? 勉強しない人は責めないよ。でも、オレ、本読まないヤツはキライ。

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※テレビシャカイ実験 あすなろラボ、フジテレビ、リンク

本には良い本も悪い本もあるけれど、良い本にめぐり合えれば、一人の人間が知恵しぼって、命がけで刻んだことが書いてある。そういうものはもらっておいて自分の材料にしたらいいんじゃないか。

君ら仲間、大事でしょう? 仲間だよ、本の作者って。こいつめっちゃ良いわ。こいつとは友達だ、と思える作者たくさんいるもの。

オレはこうゆう文章読めるようになっているから、読めることで自分のモノになる。しやすい。だからもし、今ちょっと必要だと思っているんだったら、(本読むのは)今でしょ。(笑)

林流「歴史の読み方」

みんな、歴史の本、読んでほしいなぁ。歴史の本とか、難しいとか思うでしょ。林流「歴史の読み方」発表してイイ?
(生徒の声)聞きたいです!

ここで、林先生は、独自の歴史の読み方を披露。一般的な歴史の見方と逆に、勝者のことはほっといて(?)、「敗者」に注目せよ、とおっしゃる。そして、そこから読み取れるのは、「負けるヤツは意外と共通」だということ。

オレ(林先生)の47年の経験から、負け・敗因は3つだな。この3つがほとんど。何だと思う。
(男子生徒: ・・・資金が無い。)
そう。足りないっていう感覚、合ってる、合ってる。
(男子生徒: ・・・人をまとめる力、考える力、努力が足りない・・・)

(答えは)情報不足。この資金で勝負してイイのか? これだけの人数でやってイイのか? 情報がキチッとしていれば、この戦いやったら負けるとか、わかる。

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この後、残り2つは「慢心」と「思い込み」と説く。つまり歴史から学ぶ「負ける人物の3つの共通点」は、①情報不足、②慢心、③思い込み、である。なるほど!

さらに、今日(今回)の林先生は、自分自身が「慢心」で授業にのぞんだことで、自分自身が負けた・・・と素直に認めた。そこで、先生は「(控え室で)君たちのプロフィールを読み直して、情報もう一回チェックして、出直してきたんだ」と、自身の「情報不足」さえも認めた。

潔く負けを認め、すばやく修正した。この場面で(無意識に?)「歴史の読み方」を自ら実践し、それをありのままに話した。この「林修」の “歴史から学び、すぐに自身を修正する能力” も、スゴイと思う。また全体の流れとして、①歴史の読み方から、②自身の今の状況をも正直に説明し、③「考える力を高める」重要性を生徒に身をもって認識させている。

「林修」の人間力(と教育力)が垣間見える瞬間でした。

漢字と数学

漢字は読めないと恥ずかしい。そういう声が、ここにきて複数の生徒から上がった。そして歴史を学ぶ上でも、本を読む上でも、漢字が読めないと、せっかくの本の作者の「知恵」が得られない。実にもったいないことだ、と先生は説く。

そして、先生いわく、(漢字に限らず)学校でやった問題の解き方が「意外と役に立つな」という気がしているとのこと。事例として、先生は日常生活で「数学」をとても使うそうです。物事を考えるとき、頭の中ですぐ「軸」を引くクセがあるそうです。

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2次元マトリクスでしょうか。これで分析すると、自分のやっていることが理解しやすい。このように「数学」は日常生活にとても役に立つ。なるほど。

学校の勉強というのは、そのままでは役に立たないが、物事の根本の考える道具になる。学校というのは、そういった道具をいっぱい教える場でもある。学校の勉強は、「上手に活用すると、一生の中で結構役に立つ」モノも非常に多い。

最終目標は「解決と創造」

そして①学校の勉強も、②歴史を学ぶことも、③本を読むことも、最終目標は「解決と創造」である。①、②、③などで、「考える能力」を磨いて、「解決と創造」に結びつける。これが肝だと、林先生は強調されました。あくまで最終目標は「解決と創造」であると・・・。

>> 続きは後日へ

※参考資料:
テレビシャカイ実験 あすなろラボ、フジテレビ
カリスマ講師・林修先生が高校中退者19名とガチンコ勝負!? 現場密着レポート!、webザテレビジョン、エンターテインメントニュース、2013年06月09日
フジテレビ「テレビシャカイ実験 あすなろラボ」で林修先生が語った名言まとめ! いい番組でした、NANOKAMO BLOG、2013年06月09日
東進ハイスクール在宅受講コース、Nagase Brothers Inc.
林先生の初授業!!  ヤンキーを相手に授業開始!!、FC2動画、登録2013年06月10日

林先生が落ちこぼれ軍団に特別授業(4)」への1件のフィードバック

  1. ちびごん

    私は中学校教員をしております。

    本日の放送で現場の教員の実情を語って頂き、本当に本当にありがとうございます。

    現場の教員は、労働基準法を害し、毎日生徒指導に追われいます。

    今日の放送で、少しスッキリしました。
    教員には、発言する権利はほぼないのでありがたく感じました。ありがとうございました。

    返信

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