日本の公共教育の方向性は、教育基本法をベースにしつつ、社会の変化に対応する形で更新が求められます。現在の方向性は主に以下の点だと思います。
◾️個別最適化
GIGAスクール構想による1人1台端末をキープし、デジタル教材等を通して、生徒個別の進捗や理解度に応じた学習を進める。多様な学習ニーズに対応するため、遠隔教育や学校間連携も推進する。
◾️アクティブラーニング
知識の習得だけでなく、思考力、判断力、表現力といったソフトな能力を育成する。例えば探究学習やグループワーク、ディスカッションなどを取り入れる。また教科横断的なカリキュラム等、従来にない統合的な学習に取り組む。
◾️社会変化への対応
現代の情報化社会において重要な情報活用能力(例えばプログラミング教育)、そしてグローバル化に対応した語学教育などを強化する。また社会に実装されたキャリア教育も早期から推し進め、教育と職業・生活との関連を深める。
◾️インクルーシブ教育と格差是正
障害のある子どもとない子どもが共に学ぶインクルーシブ教育を推進し、多様性を尊重する。具体的には特別支援教育の専門性向上を図る。また経済格差・地域格差において、それが教育格差にいたっては、社会全体の損失になるわけで、複合的に格差是正を進める。
◾️教員の働き方改革
教員の長時間労働を改善し、質の高い教育活動に従事できるよう環境整備する。例えば、専門性向上を図る研修会の充実や大学・各種学校との連携も検討する。学校運営も含め生産性の向上を企図し、別の業界の人材活用なども試みる。
■教育・校務DX化
「働き方改革」とも関連するが、校務のデジタル化による教員の負担軽減は喫緊の課題であり、教育データベースの活用も適宜進める。教育委員会・大学・各種学校等との連携も模索し、教職生活全体を通じ、「学びの継続的な支援」を構築する。
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地球規模のグローバル化や情報化の進展があり、日本においては少子高齢化と人口減少は避けて通れない社会課題です。短期ではなく、中長期の目線でのコストパフォーマンス・生産性の向上を鑑み、昨今のAI技術をはじめとする技術革新を公共教育にビルトインしていく必要性があるでしょう。
ある意味、人類の歴史の転換点とも言える、変化の激しい社会を生き抜くために、柔軟かつ高い能力を子どもたちに持ってもらうことが、日本の公共教育において大切なミッションかもしれません。