※写真: 国際基督教大学、Wikipedia、最終更新2017年04月22日、引用
大学のキャンパスの美しさ
「受験戦略の重要性」などというと、いかにも大上段に構える感じで、いかがなものかと思うが、たとえば受験生が大学受験において受ける学校を決める際、単に希望する「学部・専攻」と「偏差値」で機械的に決めるだけでは面白くない(?)。
例を挙げるならば、実際にいくつものキャンパスに出向いてみて、実際の講義を(廊下や校庭から?)チラミしてみて、校風を肌で味わってみて、受験校を決めるのも一案だろう。かつて故ジョン・F・ケネディ大統領も「大学のキャンパスの美しさ」に言及していたっけ! まぁ今はオープンキャンパス花盛りなので、私の老婆心ではあるが・・・。
ただ以前、林修先生がテレビで「成績の良い生徒は、みんな東大を目指すんだよね。でも彼ら彼女らに聞くと、一度も東大のキャンパスに来たことがないケースも非常に多い。これはあまりにおかしい。」みたいな主旨の意見を述べられていました。実際、私も訪問してみたが、例えば超難関大学である東京大学や京都大学、一橋大学の雰囲気はかなり違う。ざっくり言えば「雑多でエネルギッシュな東大に、理路整然として京大、古風で美しい一橋」という趣だ。
偏差値だけでは・・・
4年間通う学校を「学部と偏差値」だけ(あるいは就職実績データも加味)で決めるのは、あまりにも受験生のモチベーションが上がらないのではないだろうか。他の受験生との差別化という意味でも、文字や数字だけの情報で判断するのではなく、実際の雰囲気で考えるのもいいと思う。己だけの肌感覚を大切にする、こういう人生における「戦略」は意外に重要だと思う。
と思ったのも、実は近所にICU(国際基督教大学)とTUFS(東京外国語大学)がある。この2校はともに海外の大学(とくに欧米のそれ)をモデルに作られたと言っても過言ではない。しかし実際にキャンパスを歩いてみると、やはり違いがある。
ICUはアメリカのリベラルアーツ大学を模しているだけあって、ウィリアムズカレッジ(ウィリアムズ大学・マサチューセッツ州)みたいに芝生と木々の公園の中に少し歴史を感じさせる建物がポツポツ立っていて、学生も個人指導的なカリキュラムに取り組んでいる感じだ。
それに対して、TUFSの方はやや近代的なキャンパスに、大げさに言えば、世界中から学生が集ってきている風情がある。もちろん、外国語大学なので、「英語」だけではなくグローバルに様々な言語がコースとして設定され、それが掲示板を見るまでもなく、大学構内にダイバーシティな国際性を感じさせる。こと「国際」という言葉だけ見れば、TUFSのほうが “国際” 基督教大学より、さらに国際的かもしれない。
まぁICUの場合、学部があってないようなリベラルアーツ系なので、ちょっと事例的には最適ではないかもしれないが、ここで私が言いたいのは、やはり実際に大学に行って見て感じてみること。”肌感覚” がとても大切だと思う。実際問題、受験する大学を選ぶ場合、多くの大学が首都圏に集中しすぎている傾向が否定出来ないので、そうでない地域に住まれている方々にはなかなか難しいと思うが、それでもあえて志望校に足を運んで見ることをオススメします。
※参考資料:
・東大とは違う、米国流リベラルアーツの衝撃、東洋経済オンライン、2013年04月10日
・キャンパス、Wikipedia、最終更新2016年04月07日