・・・最近は小学3年生の3学期から「お受験」対策は始まるそうですが、子どもたちはそれからずっと親付きの塾漬けで「問題の解き方」も「勉強の仕方」も何もかもを教わっていきます。有名中学・高校・大学に進学すれば、それで親の自尊心は満たされるでしょう。・・・
でも、そんな子どもたちには創意工夫や自立心が足りませんし、入学後の余力や伸びしろがありません。「高校までで燃え尽きてしまった東大生」に、これまで何人会ったことでしょうか。親に勉強しろと言われ続けて10年間努力をし続けた結果が、超高学歴ニートとは・・・。
東大→BCG→アクセンチュア出身の教授断言! 「だから私は子どもに『勉強しろ』と言わない」、PRESIDENT Online、K.I.T.虎ノ門大学院教授 =文、2015年05月01日、引用
主体性の有無
高学歴の方なら多くの方が同感されると思いますが、東大など超一流大学でさえも、やっぱり親や先生に強要され続けた学生とある程度の主体性を持って勉強してきた学生とでは、差が大きい。主体性の有無というのは人間形成に大きく影響する。
たしかに学校の勉強はなんだかんだ言っても辛く苦しいものなので、最初は「強要」や「強制」は必要です。主体性うんぬんは後回しでしょう。しかし、ある程度軌道に乗ったら「自ら学ぶ」姿勢が大事です。
そうでないと、就活(就職活動)でどうして良いのかわからなくて呆然としてしまう “就活呆然青年” になってしまう。あるいは大韓航空のチョ・ヒョナ元副社長のように社会のルールもよくわからず、親が財閥というだけでエスカレーター式に大会社に就職し、ワガママ放題にもかかわらず社会的地位だけは与えられ、挙句の果てに大失態を犯して身を持ち崩す羽目になる。
失敗して学ぶ力
東大卒アクセンチュア出身の三谷宏治教授も「自分のことは自分で決めろ」「親のアドバイスなど幻想だ」「失敗して学ぶという試行錯誤力が大事だ」と看破しています。
これはある意味、学校教育の一部否定でもあります。まぁ所詮、世の中は時間とともに変化していく。学校で学んだことが将来役に立つかどうかなんて、究極的には誰にもわからない。親や先生の言うことの多くは、目先の10年〜20年くらいでしょう、そこそこ当たっているのは・・・。
身もフタもない言い方かもしれませんが、三谷先生のいう「試行錯誤力」が学校教育においても、最終的には最も重要な要素の一つになるでしょう。失敗や挫折など屁とも思わず、サイバー化しグローバル化した社会を人生を、したたかに生き抜くタフな精神力と行動力が子どもたちの成長過程と成長後には大切になってくるのですから。
※参考資料:
・大韓航空ナッツ・リターン、Wikipedia、最終更新2015年06月20日
・趙顕娥、Wikipedia、最終更新2015年03月10日