大阪大学のiPad講義がなかなか好評だという記事です。iPadで「発音練習から動画作成まで」楽しく勉強できるらしい(!)。
さよなら“静かな講義室”――iPadで実現した「会話が生まれる講義」とは?
一方通行の講義ではなく、学生の主体的かつ積極的な参加を取り入れた講義方法である「アクティブラーニング」。長年にわたり、「ビデオ撮影」を用いたアクティブラーニングをドイツ語授業で実践してきたのが、大阪大学 全学教育推進機構 教授の岩居弘樹氏だ。・・・
工学部の1年生45人が受講するドイツ語講義では、学生1人当たり1台のiPadを配布し、3人ごとに分かれたグループワーク中心で授業を進める。・・・
講義ではまず、学生は紙のプリントを受け取り、岩居教授からその日の講義で習得する例文の説明を受ける。その後、おのおのiPadを手に取り、プリントに書かれた例文を見ながら発音練習をし始める。・・・
学生たちは、グループごとに動画や写真を撮影したり、分担しながらイラストを描いたりして個性的な作品に仕上げる。作業をしているさなかの学生の活気ある雰囲気は、実に頼もしい。・・・
※TechTargetジャパン スマートモバイル、2014年01月14日、引用
発音練習とショートムービー作り
岩居先生のドイツ語講義はまさにアクティブです。一通りの例文説明の後、学生はiPadを使って①発音練習、そして②ショートムービー作りに取り組みます。「iPad部屋」と呼ばれる壁全面がホワイトボードの部屋で、講義(と言うかグループワーク)は行われます。
このiPadとホワイトボードの組み合わせはグループワークに最適で、アクティブに情報が共有されます。例えば、気がついたことをすぐにホワイトボードに書き込んだり、iPadの映像をホワイトボードの映写したりカンタンにできます。
iPadでの発音練習に取り組んだ後、学生自身が登場するショートムービー作りは楽しいみたいで、とにかくグループワークは活気があるとのこと。自ら何かを作り上げて、気軽にみんなに共有する。iPad教育の一つの雛形かもしれませんね。
教員はあくまで「ファシリテーター」
この大阪大学の岩居教授の講義、いやグループワークは、学生から見ると自分たちの“主体性”が最大限発揮されている。と同時に、教員側から見ると、教員はあくまで「ファシリテーター」になり、学生の主体的学習をサポートする位置づけです。
まさにネット塾的なスタイルになるわけですね。典型的なBlended Learningであり、いやBlended Learningの成功例と言えるでしょう。