先日、子どもに「なぜ勉強しなければいけないの?」と言われ、答えに窮してしまいました。「大学に行く意味は?」とも聞かれました。
金を稼ぎ、生活するため?
個人的には、「公共教育は産業革命以降の工業化社会に適応するため」と認識し、ありていに言えば、「お金を稼ぎ、生活するためである」と思っています。21世紀の今日では、「コンピューターや言語・金融リテラシーに通じることで、この情報化社会・グローバル経済に適応する人材になる」という答えになるかもしれません。
しかし、これらはあくまで後付け講釈の感が強い。職業体験を経た後の講釈なら、確かに納得感は高いでしょう。社会人であるならば、上記のような勉強の理由に(ある程度)納得する。
つまり、どんな職業でも、漢字(そして英語)の読み書きできないと厳しいし、お金の計算は必須で、いまどきパソコンNGな若者なら仕事はかなり限られる。最近流行のスマホ(スマートフォン)やタブレットもパソコンと連動しているので、コンピューターの知識はやはり役立つ。
子どもたちにはピンと来ない
ところが、子ども特に中学生あたりまでだと、いまいちピンと来ない。なまじ便利な商品・サービスに囲まれているので、日常生活で勉強する必要性をあまり意識しない。つまり、サービスを提供する側は勉強の必要性を感じるが、サービスを受ける側は感じない。
だから、子どもたちは「何で勉強しないといけないの?」と感じる。この問いの一言で答えるのは難しい。彼らは仕事をした経験が無いからだ。
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そこで、商品・サービスを提供する「大人が何を考えているか、身近に触れる機会」として、Webサイト「未来サーチ」がこの2013年6月にスタートしたそうです。子どものためのキャリア教育とでも言うべきでしょうか。日経新聞に記事が出ていました。
「あなたの未来を描くヒント。」というタイトルが、Webサイトにドカンと表示されています。あくまで「ヒント」という言い方が良いですね。ちょっと、謙虚で。この中高生向けのサービスが、子どもたちが彼ら自身の未来に主体的に取り組む “助け” になるなら、実に素晴らしいことだと思います。
※未来サーチ、NPO団体アスデッサン、リンク